素朴な疑問:教えて!家を作る時の梅雨対策~家づくりのノウハウ~

家づくりコラム

こんにちは。静岡市の建築アドバイザー 建築工房ユキ・アートです。

暦の上では、5月20日に二十四節気の「小満」を迎え、6月6日の「芒種」までの間、雨が降りやすい「走り梅雨」といわれる季節に入ります。
この走り梅雨の季節の雨はしばらく続きますが、その後は例年からりと晴れる日が続きます。そして本格的な梅雨を迎えるのです。

梅雨や、秋の長雨など、雨が多いときは、少しの晴れ間を惜しんで洗濯ものを干しても、いつまた降るか、とはらはらして外出できなくなってしまったり、無理に室内干しをして生乾きになってしまったり。

外に出かけるにも、髪型も決まらないし、傘を差しても服の裾や肩、荷物が濡れてしまったり。屋内でも、湿気の気になる季節ですよね。

困ったことの多い、この梅雨の時期を気持ちよく乗り切るため、どんな工夫をしたらよいか家作りのコツをいくつかご紹介します。

コツその1.レインコートを着脱・乾燥できるような玄関収納や土間を作っておく。

雨がひどく降ったときは、玄関扉の外でレインコートを脱ぐと、吹き込んだ雨でびしょびしょになってしまいます。玄関内にレインコートごと入り、シューズクロークの片隅に干し場所を作っておくとスマート。

また雨の中自転車で外出する場合も、自転車を玄関内に入れてあれば鍵を開けたり、スタンドを上げたり、レインコートの身支度をしっかりしてから家から出られるので、土間の部分は強力な味方となります。

雨の日は自転車ではなく車で出かけるよという方は、車庫までの動線に屋根を付けるのもよいでしょう。以前お客さまで、車いすのお母様のために、駐車場までのスロープに庇を付けた方もいらっしゃいました。こういった心配りがあると、雨の日の外出が楽しくなりますね。

コツその2. 洗濯物干し場の工夫
洗濯物を干す予定のベランダの庇を深くして雨に当たりにくくするのは一般的ですが、インナーバルコニーを設ける、という方法もあります。

インナーバルコニーのように雨が降りこみにくい屋外を作るのは、昼間家にいない方も安心して洗濯物を干しておくことができるのが魅力です。その他には、家の中に室内干し部屋としてあらかじめ一部屋作っておくのもオススメです。

またこの部屋を洗濯機の近くに設けてあげれば、導線も短くなって家事も楽になるので配置も重要です。

コツその3. 室内の湿気対策には、塗り壁!

4月にご紹介した、イマドキの漆喰「エバーウォール」は、今流行の「珪藻土」と同じように室内の湿度によって吸湿性、放湿性が変わり、室内湿度の管理をしてくれます。同時にカビ胞子や化学物質などアレルゲンの吸着もしてくれるので、ぜんそく等お子さまの健康が気になる方にもおすすめです。お施主さまのご希望で、ご自分で塗っていただくこともできます。良い記念になりますよ。

せっかく「お気に入りの家に暮らそう。」と思うとき、晴れた日も雨の日も、快適なほうがいいですよね。
どんな家にしようか考えるときの参考にしていただけたら幸いです。